凡人の凡人による凡人のための戦略コンサル転職日誌

凡人である私が外資系戦略コンサルティングファームの内定を勝ち取った話を書いています。少しでもご参考になれば。(ケース面接練習や、ご相談はお気軽に→consulting.tensyoku@gmail.comまで)

マッキンゼーの選考について

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更新が滞ってしまいました。

 

今回は、名実共に戦略コンサルティング業界トップ、マッキンゼーの選考についてお話しようと思います。

 

マッキンゼーの特徴

マッキンゼーといえば、MBBの一角で、言わずと知れた戦略コンサルティング業界のトップファームです。

マッキンゼー出身で有名になる方も非常に多く、大前研一さん、DeNA創業者の南場さん、経済評論家の勝間和代さん、オイシックスの高島さん等、例を挙げたらきりがありませんね。

特徴としては、以下の通りです。

・MBBの中でも優秀な方が圧倒的に多い。

・社会に対する何かしらの課題意識を持っていて、その課題解決を本気でやりたいと考えている人が多い。

・近年は戦略コンサルティングファームへの就職・転職人気も上がり、普通の方も増えてきてはいるものの、マッキンゼーは起業家マインドを持っている方が比較的多い。

・社風・企業風土としては、非常に風通しが良い。

・完全実力主義であり、実力があれば昇進も早い。

・BCGと比べると、ロジック優先で、人間味に欠ける人がいる。

・Up or Outは以前ほどではないが、厳しい。

・BCG同様、実行支援に手を出し始め、規模拡大を図っている。しかし、就職難易度は変わらず高い。

 

 マッキンゼーのケース面接について

 マッキンゼーのケース面接は、フェルミ推定→売上増加施策のような、オーソドックスなお題が出る場合もありますが、先方が用意している資料を分析、提案するタイプの場合が多いです。BCGとスタイルは似ていますが、分量が多く、資料は全て英語で書かれていますので、難易度はかなり高いです。

マッキンゼーのケース面接は、便宜上フレームワーク系に分類していますが、実際には、MECEであることは大前提として、本質的な議論も求められますので、両方のタイプの対策が必要です。

フレームワーク系と本質議論系の違いはこちらをご覧ください。

お題のほとんどは、グローバル企業が題材になっており、北米、南米、ヨーロッパ、アジア、といったエリア別の指標が記載されています。

そういった指標を分析して何が言えるか=示唆出し、具体的にどういった戦略をとるべきかという提言の流れで問いに答えていく流れです。

 

マッキンゼーの通常面接について

マッキンゼーは、通常面接も重視しており、評価の対象になります。他社のように建前上さらっと行うといったことはありませんので、きちんとした対策が必要になります。

マッキンゼーは、ウェブサイト上に、求める人材像として以下の4点を明記しています。

・パーソナル・インパク

起業家精神

・問題解決能力

・リーダーシップ

特にリーダーシップについては非常に重視していると思います。マッキンゼー日本支社で元採用マネージャーをされていた伊賀さんの著書『採用基準』では、「地頭よりもリーダーシップが重要」と言い切っています。(著書では、地頭が必要無いとは書いてありませんので誤解のないようご注意ください。)

そのぐらい採用の際にリーダシップを重視する同社ですから、当然面接の場でもリーダーシップ経験について聞かれます。

以下の質問については、一通り準備しておくと良いです。

・現職にて、リーダシップを発揮した経験は何か?

ーどのように他人をまとめ、動かしたか?

・組織内に意見の違う人がいる場合、どのようにしてその人を動かすか?

・あなたの考えるリーダーシップとは何か?

・リーダーシップがなぜ必要だと考えるか?

※『採用基準』をまだお読みでない場合は、面接前に一読することを強くお勧めします。

マッキンゼーの選考通過のためのポイント

 ・各設問は有機的につながっています。資料から何が言えるか?=示唆出しをするために分析を行い、その示唆を元に具体的な提言に繋げるよう意識してください。

・全体感を意識して、まずは構造化を行い、幅広にMECEに現状分析をしてください。いきなり各論に入ると、ひたすら「他には?」と聞かれて抜け出せなくなります。

・構造化を行ったら、何がボトルネック=本質的な課題なのか、深堀りすることをしてください。

・ディスカッションの際も、クリアなコミュニケーションができるよう、議論の前提を明示し、全体感を示してから各論に入るよう心掛けてください。

 

今回の推薦図書

マッキンゼーの面接前には、最低でも以下の書籍は読んでおいた方が良いと思います。

・ 『採用基準』/伊賀泰代著

上記でもご紹介したマッキンゼー日本支社の元採用マネージャー伊賀さんの著書です。

タイトルは「採用基準」となっていますが、内容的には実践的リーダーシップ論となっています。

詳細は本書に譲りますが、そもそもリーダシップとは何か?なぜリーダシップが重要なのか?という点に触れ、リーダシップは全員が身に着けるべきスキルで、また、後天的に身に着けることが可能なスキルであるとして、どのようにスキルを磨くか、といった内容が書かれています。

マッキンゼーを志望する方は必読だと思いますが、他ファームの面接にも広く活用できる内容だと思います。

 

・『生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの』/伊賀泰代著

こちらも上記の伊賀さんの著書です。

日本企業の課題は多岐にわたると思いますが、「リーダーシップ(の欠如)」と同様に非常に大きな課題として「生産性(の低さ)」があります。

そうした問題意識から伊賀さんが書かれた本ですが、この本を手にした当時、日系企業に勤めていた私としては耳が痛い内容でした。逆に言うと、それだけコンサルティングファーム(もしくは外資系企業)は生産性を常に意識して日々業務を行っているわけであり、面接前にその意識だけでも理解しておくことは重要です。

 

・『戦略思考で読み解く経営分析入門―12の重要指標をケーススタディで理解する』/大津広一著

重要な会計指標を総復習できます。マッキンゼーの面接では短時間に大量の資料のデータを分析しなければなりませんので、相当自信があるという方以外は、面接前に一通り読んでおくことを強くお勧めします。

(時間が無い方は、ROAROE損益分岐点の項目だけでも面接前に読んでおくことをおすすめします。)

 

 ・『イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」』/安宅和人

マッキンゼー出身で、ヤフーCSOの安宅さんの著書です。

「イシュー」とは、解くべき課題のことで、本質的な課題のことです。個人的には、ロジカルシンキングとか、考え方が書いてあるだけの本は、基本的にケース面接には役に立たないと思っているのですが、この本はケース面接対策にも役立つ部分が多々あります。ケース面接においても本質的な課題=ボトルネックにたどり着けなければいけないですからね。

まだ読んでいない方はぜひご一読を。

 

 

それでは、また次回。

 

 

ローランド・ベルガーの選考について

こんにちは。ユウキです。

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新年早々、熊本で地震があったようですね。大きな被害が出ないことを祈ります。

 

さて、今回は、欧州最大の戦略コンサルティングファームであるローランド・ベルガーについてです。

 

 

ローランド・ベルガーの特徴

ローランドベルガーは、ドイツのミュンヘンを本拠地に置くファームです。ドイツ発祥ということもあり、製造業に強いということはよく言われていますね。また、米国系ファームと欧州ファームという違いから、色々と違いもある気がします。

 

・プロジェクトによるが、外資戦略コンサルファームの中でも激務度は高い。

・欧州系だからか、米国系ファームに比べて社風は日本企業っぽいところもある。体育会系と言われるのもなんとなく理解はできる。最後に紹介しますので、遠藤さんの著作を読んでみることをおすすめします。

・人として良い人が多い。

・若手は優秀な人が多い。

 

・会社として採用強化はしているものの、中途入社のハードルはかなり高い。

・米国系ファームに比べて、日本支社の自由度は高いらしい。

・Up or Outは無いわけではないが、厳しくない。

 

ローランド・ベルガーの選考フロー

・筆記試験

・面接:ケース面接(回数は4回程度)

 

ローランド・ベルガーのケース面接について

 ローランド・ベルガーのケース面接は、フレームワーク系です。

フレームワーク系と本質議論系の違いはこちらをご覧ください。

 

特段、変わったお題が出ることもなく、論理的思考ができるかどうか、を見られています。時間も、10分とかもらえたりするので、余裕があります。

有名なお題は以下の通り。

・東京タワーの売上推定→売上向上施策

一眼レフカメラの市場規模推定→売上向上施策

・映画館の市場規模推定→売上向上施策

・年間インバウンド観光客の推定→人数増加施策

 

ローランド・ベルガーの選考通過のためのポイント

・筆記試験の対策をしっかり行う。

ローランド・ベルガーの筆記試験は、戦略コンサルファームの中でも一番難しいと思います。

ケース面接自体はオーソドックスなものなので、きちんと対策を行えば十分合格を狙えると思います。だからこそ、筆記試験で落ちてしまってはもったいないです。まずは確実に筆記試験を通過しましょう。

書籍は何でも良いと思いますが、個人的には『上・中級公務員 標準判断推理―確かな解答力が身につく“基本書”』を一通り解くことをおすすめします。

 

ケース面接自体は、ベインとほぼ同じです。

※ベインの選考対策はこちらをご覧ください。

・全体感を意識し、思考の流れを明示する。

フレームワーク系なので、ベインとほぼ同じですが、全体感をとにかく意識して、抜け漏れなく(=MECE)考え、「明示」するようにしてください。

・打ち手の評価を行い、優先順位をつける。

 シンキングタイムをしっかりもらえることが多いので、打ち手の評価まで行えるとベストです。打ち手の評価軸は基本的には何でも良いのですが、実現可能性とインパクトの2軸で考えられると良いと思います。

 

今回の推薦図書

・『上・中級公務員 標準判断推理―確かな解答力が身につく“基本書”

筆記試験対策に必須の一冊です。時間がなければ、例題だけであればそんなに時間はかからないので全て解いておくと良いです。

 ・『生きている会社、死んでいる会社―ー「創造的新陳代謝」を生み出す10の基本原則』/遠藤 功著
ローランド・ベルガー日本法人会長の遠藤さんの著作です。遠藤さんの著作は、他にも『現場論: 「非凡な現場」をつくる論理と実践』とか色々あるのですが、遠藤さんのコンサルタント人生の集大成みたいな内容で、ファーム理解(というかトップの思想の理解)、志望動機の作成に役立つかなと思いますし、読んでいて面白いので、まずはこちらをお勧めします。

 

 ベインとケース対策本は同じなので、以下3冊の詳細は割愛します。

 ・『現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート』

 

 

 ・『東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート 50の厳選フレームワークで、どんな難問もスッキリ「地図化」』

 

 

・『過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題』

 

 気付いたら結構遅い時間になってしまった・・・。明日がきつそうです(笑)

それでは、また次回。