Bain & Company(ベインアンドカンパニー)の選考について
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2018年ももうそろそろ終わりますね。皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
忘年会続きで久しぶりの更新となってしまいましたが、年明けから面接を受けていかれる方もいらっしゃるかと思いますので、年末年始でできるだけブログを書いていこうと思います。
さて、今回は、BIG3(MBB)の一角、ベインアンドカンパニーの選考についてお話させていただきます。
ベインの特徴
ベインといえば、マッキンゼー、BCGと並ぶ戦略コンサル業界のトップファームです。
就職・転職先としても非常に人気があります。
そんなベインアンドカンパニーの特徴は以下の通りです。
・戦略コンサル業界の中では働き方改革に力を入れているようで、ホワイト企業といわれている。(もちろんプロジェクトによるところはある。)
・年収は高い。
・業務上英語は必須なので、英語に自信が無い場合は覚悟が必要だが、マッキンゼーのように英語でケース面接は基本的にはやらない。
※ただし、最終面接で外国人のパートナーの方の面接がある場合が多い。
・強烈なUp or Outがある=クビになる確率が高い。
・社員は優秀な人が多いが、社風的には選民思想が強く、すぐにランク付けをしたがる人が多い。ただし、似た者同士が集まっているので、自分達は良い人間の集合体だと思っている。
・ベインの強みの一つとして、グローバルワンファームであることが挙げられる。
実際、東京オフィスも外国人の社員が多く、英語を業務で使うし、評価基準や研修などもグローバルで統一されている。
→そのため、ベインで数年経験を積めば、いわゆるグローバル人材になれる。
ベインの選考の流れ
・書類選考
・筆記試験
・面接:3回程度
ベインのケース面接について
ベインのケース面接は、内容自体は普通で、フェルミ推定→売上向上施策の2題が出ます。お題もシンプルで、スタバの売上推定→売上を上げるには?といったお題です。
ただし、面接のフローが特徴的です。一度の面接で、2回ケース面接を行うのですが、各面接終了後フィードバックをされます。このフィードバックは、当然先方の善意でやっているわけではなく、選考に関連しています。
面接後、次の面接官にフィードバック内容が共有されており、次の面接で前のフィードバックの内容を活かせているか?つまり、学習能力・スピードを見られているわけです。同じフィードバックを再度されてしまうと、面接不合格になります。
ベイン選考通過のためのポイント
ベインの選考は、フレームワーク系です。
※本質議論系とフレームワーク系の違いについては、こちらをご覧ください。
選考通過に必要なポイントは以下の通り。
フィードバックをもらったら次の面接で必ず活かす
上記の通り、フィードバック内容を次の面接に活かす。逆に言うと、活かせなければ即時修正ができない人間ということで落とされる可能性が高いですので、これはベインの面接では最低限の要件になります。
計算スピード、思考スピード、因数分解スピードを上げる
ベインの面接は、シンキングタイムが非常に短い、もしくは無い場合もあります。
フェルミ推定は、3分程度しか与えられない場合があります。思考スピードもそうですが、計算スピード、因数分解スピードは上げておくと良いと思います。
これはベインに限ったことではないですが、計算でもたつくと、数字に弱い印象を与えてしまいます。数字に弱い私の場合は、いくつか計算のパターンを頭の中に入れておきました。
例えば、×1万の場合、単位が一つ上がって数字はそのままなので、1万×1万=1億になるし、1億×1万=1兆になります。10万をかける場合はその10倍をすれば簡単に出せます。
あと、よく使う数字も頭に入れておくと良いと思います。世代別人口、日本の会社数、労働人口、世帯数別割合(単身率等)、日本のコンビニの数、などです。
あとはフェルミ推定の練習をしたら、必ずノートに考え方をメモしておき、見返せるようにしておくと良いと思います。自分の出した数字と、ネットで調べた実際の数字を記載しておき、数字の感覚を養っておくと良いです。面接では、「この数字は妥当だと思いますか?」とか、「ずれているとしたらどのファクターですか?(=因数分解のどの要素か?)」とか、「精緻化するとしたらどう考えますか?」とか聞かれます。
「全体感」を意識する
ベインは先述の通り、フレームワーク系のケース面接です。もちろん議論が進めば深く考えられているかどうかも重要になってきますし、面接官による部分もあるのですが、基本的には、回答に全体感があるか?=MECEに考えられているか?を非常に重視している印象があります。
ですので、フェルミ推定で要素分解をしたら、売上向上施策等の際には、とにかく幅広に触れて、その上で各論に入るようにすると良いと思います。
例えば、お題がスタバの売上向上施策であれば、自分は稼働率がボトルネックだと思うからといって、稼働率を上げる施策についていきなり話すのではなく、単価やキャパシティについてもまず幅広に触れた上で、稼働率がボトルネックであるという考えを述べるようにした方が良いです。
※これはあくまでベインの場合であって、BCGなどの本質議論系の面接の場合、これをやると、自分では本質ではないと思っているのにいきなりツッコミが入ってくるので気を付けてください。
今回の推薦図書
・『現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート』
これはもう定番ですよね。こちらのケース面接の方は正直内容が浅すぎてダメなんですが、フェルミ推定はよくできています。
巻末に問題がたくさんありますので、できればフェルミ推定は毎日2問以上解きましょう。フェルミ推定はとにかく慣れです。先述しましたが、必ずノートに考え方を書いて、実際の数字も書いておくと良いです。そして、自分の出した数字と実際の数字にずれがある場合には、どのファクターがずれているのかを考えるようにしてください。
・『東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート 50の厳選フレームワークで、どんな難問もスッキリ「地図化」』
これは、解答はあまり参考になりません。構造化、因数分解のところまでを参考にして、その後は自分なりの回答を作成できれば良いと思いますが、やはり巻末の問題をひたすら解きまくるのが良いです。
上記2冊をやり終えたら、すぐにこの本に進むと良いと思います。自習としては、この本までやり終えたらもう終わりで、後は練習企業を受けたりしながら実践練習に入ってよいと思います。
・『戦略コンサルティング・ファームの面接試験―難関突破のための傾向と対策』
この本は、なぜか勧める人がいるので書いておきますが、やらなくて良いです。内容が日本のケース面接と全然違います。
ちなみに、転職エージェントは、なぜか馬鹿の一つ覚えの如くロジカルシンキング系の本(ロジカル・シンキング (Best solution)など)も読むように勧めてきますが、これは面接においては本当に意味ないですしお金と時間の無駄なので、やめておきましょう。私自身何冊か読みましたが、ケース面接対策としては全く意味がありませんでした。
ケース面接対策で一番重要なことは、自分の頭を使って考え、一定のアウトプットを短い時間で出せるようにする練習を行うことです。これは地頭とは言うものの、本質的にはスキルの一種です。スキルは自分で何度も実際にやってみない限りつかないです。(このあたりのことは、上記の『東大生が書いた~』の冒頭にもありますよね。)
そして、自分の思考の癖や欠陥は、自分ひとりではなかなか気付けないので、できれば他の人(なるべくロジカルシンキングができる人)にプレゼンをしてみて、ツッコミを入れてもらうようにした方が良いと思います。
それでは、また次回。